No.51 凍結路面の走り方

2016年12月1日

雪が降り積もっていないからと、油断して危険な目に遭うことが多い凍結路面。
この凍結路面は、見た目に反して大変滑りやすくなっているため、冬に起こる事故の原因として最も多く挙げられているんです。
そのため、しっかりと凍結路面の走り方を身に付け、事故を未然に防止する必要があります。

そこで今回は、凍結路面の走り方についてまとめてみました。
 

◎凍結路面について
 
雪が降り道路が凍結し始めると、スリップしやすくなり、非常に交通事故を起こしやすくなってきます。

そのため、冬期間に起こる交通事故の原因として最も多く挙げられており、降雪地方の方にとって凍結路面の運転テクニックは必要不可欠のものとなっています。

そこで、凍結路面の走り方を確認する前に、まずは凍結路面にはどういったものがあるのか一度確認してみましょう。

・圧雪アイスバーン
圧雪アイスバーンは、降り積もった雪を車が何度も踏み潰すことで圧縮を繰り返し、密度の高い雪の層が形成された路面の事を言います。

寒さのピークを過ぎた時期になると、昼間は表面の雪が溶け水になり、夜になるとその水が再び凍結し氷(アイスバーン)になるので注意が必要です。

・ミラーバーン
1990年代に金属ピンを持つスパイクタイヤの使用が禁止され、冬タイヤがスタッドレスタイヤへと移行していきました。それと同時に、タイヤに磨かれたような圧雪路面が見られるようになり、この鏡のように磨かれた道路をミラーバーンと言います。

ミラーバーンは、融雪剤やスタッドレスタイヤの効果が著しく低下するため、非常に注意が必要です。

・ブラックアイスバーン
凍結路面の中で最も注意が必要なブラックアイスバーンです。これは、路面に薄い氷の膜ができ、見た目には道路が濡れただけの黒い路面に見えるため、気付きにくいという特徴を持っています。

昼間でも気付きにくくなっているため、夜間は特に注意が必要と言えます。


このように、様々な種類がある凍結路面ですが、事故を起こさない為にはどんな注意点を知っておくと良いのでしょうか?
次の項目で確認してみましょう。

 

◎凍結路面の走り方って?
 
では、凍結路面を走行する際はどこに注意するとよいのでしょうか?

以下に、状況別で運転時のポイントをまとめてみたので、確認していきましょう。

・発進時
路面がアイスバーンの時は、タイヤのグリップ率が格段に落ちています。アクセルをゆっくり踏みこみながら発進しましょう。MT車なら2速から、AT車ならクリープ現象を利用すると良いでしょう。

・カーブ時
カーブへ進入する際は極力スピードを落とすようにしましょう。曲がり角度にもよりますが、目安としては20km/h付近まで落とすのが良いでしょう。

・停止時
アイスバーンの時は、車の停止距離が非常に長くなり、乾燥路面と比較した時に約3倍近くも長くなると言われています。そのため、エンジンブレーキやポンピングブレーキを駆使して、前方の車と10m以上離れた停車を心がけましょう。

・上り坂
アイスバーンの坂を登る場合は、発進時と同じ要領でゆっくりとアクセルを踏み、少し高めのギア設定で登ると良いでしょう。

・下り坂
坂の下りは低めの設定でギアを使います。その際に、エンジンブレーキやポンピングブレーキを使い、タイヤがロックしないよう気をつけながら減速しましょう。


これらすべてに注意していても、凍結路面上でスピードを出してしまうと車体を制御する事は、ほぼ不可能になります。

くれぐれも、スピードを出さないように心がけ、目的地へ向かう際も時間に余裕を持って行動するようにしましょう。