「三大香木」という木はご存知ですか?
香りの強い花をつける3つの樹木のことを言います。
春は「沈丁花(ジンチョウゲ)」、夏は「梔子(クチナシ)」、秋は「金木犀(キンモクセイ)」をさします。
咲く季節はバラバラですが、三大香木のどの樹木も季節の風物詩になっています。
〇春 ~沈丁花~
沈丁花という名前は、花の香りが沈香(じんこう)に似ており、花の形が丁字に似ている点から、その名前がついたとされます。
雄株と雌株があり、日本で流通しているものの多くは雄株ですので実を見る機会はめったにありませんが、赤い可愛らしい実を付けます。ただ、実は猛毒ですので口には入れないように注意してください。
〇夏 ~梔子~
梔子は秋に橙色の実をつけますが、この実が熟しても開かない=口が開かない ことからこの名前がついたと言われています。
梔子の実は天然着色料として使われており、おせちの栗きんとんや草木染に使われたりしています。
また花はその香り高さから虫が寄り付きやすいので、前もっての対策がおすすめです。
〇秋 ~金木犀~
金木犀は庭木や生垣など幅広く用いられており、その香りで秋の到来を感じる方も多いのではないでしょうか?遠くまで香りが届くことから古くは、「千里香」とも呼ばれていました。
風水の考えでは、金運を招く木とされているそうですよ。
強い香りは香水やアロマにも利用でき、季節が過ぎても長く楽しめます。
梔子を煮出して、お菓子やストールなど好きなものを色づけしてみるのも楽しいですし、金木犀で桂花茶やポプリを作れると素敵です。
花と一緒に季節を楽しむことで、身心ともリラックスしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに…、四大香木もあり、三大香木に冬の「蝋梅(ロウバイ)」が入るそうですよ。